糖質制限や低GI食品など、糖質を減らすダイエットが主流になってきています。実際に運動するよりも、食事制限した方が痩せれると言う結果すら出ています。この糖質制限に関わる血糖値とダイエットの関係をご紹介します。
栄養を学んでる先生によっては「上白糖は麻薬みたいな物」とまで言われる糖質のカラダへの危険性もご紹介します。
目次
血糖値とダイエットの関係
ダイエットで食事制限を行なう時、特に糖質制限をする時に重要なのが血糖値です。この血糖値を理想的な所で維持しないといけないのには理由があります。
脂肪は糖質から作られる!?
糖質を食べると血糖値が上がります。食べすぎなどで血糖値が急に上がり、一定ラインを超えてしまうとインスリンと言うホルモンが出て血糖値を下げます。
この血糖値を下げた時に消えた糖質は何に変わっているか知っていますか?中性脂肪として内臓脂肪や皮下脂肪に変わっているのです。それと血管内のプラークなどにもなります。
血糖値のせいで痩せない
身体を動かす時のエネルギーは、糖質が最優先で使われます。もし血糖値が高い場合、運動をして脂肪を燃やしたくても、先に血中の糖質だけが燃やされる形になってしまいます。
脂肪を燃やそうとすると、血液中の糖質がなくなる様に有酸素運動で長時間運動しないといけません。
そんな手間を増やすよりも、血糖値を低くし脂肪が使われ易い環境を整える方が楽に早く痩せます。
血糖値を抑えるには
糖質の多い物を避けるのは当然です。つまり甘い物や炭水化物(ご飯・パン)を食べない様に気をつけるコトですね。
ですが糖質よりも気にするべき物があります。それが【GI値】です。グリセミック・インデックス値の略で、実際に血液中に糖質として吸収される値です。つまり、血糖値が上がる速度の値なのです。
ご飯を食べても、すぐに全てが消化・吸収される訳ではありません。それぞれ速さにバラつきがありますが、時間をかけて消化・吸収されていきます。
糖質の場合はこの速さを計測した物があります。それがGI値なのですね
この糖質を吸収する速度が遅いのが【低GI食品】なのです。
白米と玄米の違い
白米と玄米どちらがカロリー高いと思いますか?おそらくダイエットを調べてる方なら玄米と応える人がほとんどではないでしょうか。残念ながらカロリーは、玄米も白米もほぼ変わらない数値なのです。
玄米がダイエットに良いとされるのはGI値の低さからなのです。
糖質は麻薬
冒頭にも有るとおり「糖質は麻薬みたいな物」と危険視しているのには理由があります。もちろん太る原因になるからと言うのもありますが、他にもこの様な恐ろしいコトが隠れているのです。
血糖値と自律神経の関係
血糖値は自律神経とも関係性が着目されています。血糖値が急に上がるとインスリンの作用で血糖値を急激に下げます。自律神経はカラダの全てをコントロールしている物です。
血糖値の急激な上がり下がりに、自律神経もついて行ってしまいます。すると自律神経は興奮と沈静が繰り返されて疲れ切ってしまいます。これも自律神経失調症の原因の1つと言えます。
最近では小学校の低学年の子が午前中に落ち着きがないのは、朝ごはんに高血糖な物を食べ過ぎた結果と言う説も上がっています。(あくまで一因)
太る危険性
ダイエットを試みる人も、そうでない人も太るコトをもっと危険視するべきです。事故死や自殺を省いた死因、つまり病気や老衰でなくなる方の内、どれほどの人が肥満が原因の病気で亡くなっている知っていますか?おおよそ80%と言われています。80%が肥満のせいで亡くなってるのです。
「生涯痩せてる人もいる」と思われるかも知れませんが、あくまで見た目の太った話ではありません。肥満に関わる様な、血中コレステロールや血糖値、中性脂肪などが多かったのか?と言うお話です。
・太りすぎるとホルモンバランスが崩れて様々な病気になります。
・中性脂肪がプラークとなって、血管を詰まらせて脳卒中などをおこします。
・糖尿病になり、免疫力が落ちて普通ならかからない病気にかかります。
血糖値を測る小技
もし食後の30分~2時間くらいに眠くなるなら糖質の取りすぎです。上がり過ぎた血糖値を下げた結果、低血糖を起こし眠気やめまいの形で現れているのです。
この食後眠くなった人は、インスリンを使い糖尿病に一歩近づき、中性脂肪を蓄えて、血管が詰まり易くなり、全身の内臓に悪い状況を作った訳です。
思い当たる節がある方は、低GI食品を選ぶようにしていきましょう。
余談ですが、食事制限を続けて動物として本来の食生活に戻った場合
タンパク質は週に肉一口くらいでも十分だそうです。
糖質制限した人なら分かりますが、糖質も日に半膳もいりません。
どんなに現代人がご飯を食べすぎているのか?が分かると思います。
※カロリーは必要なので、計算しつつ糖質は減らしてください。
ご飯は腹持ちが良いのか?
誰が言い出したのでしょうか?「米は腹持ちいいから、米を食わないと体力持たない!」
コレは栄養学から見ると正反対なのです。ご飯を食べて、血糖値を急激に上げると満腹感やエネルギーは溜まります。
でも血糖値が上がりすぎると、インスリンの力で【急激に血糖値が下がり】空腹感を感じるのも早くなります。極端に言えば、ご飯を食べたら2時間後にお腹が空く・おかずだけなら、6時間後にお腹が空く
このコトはファスティングや糖質制限をすると感覚的に分かってきます。
空腹は脳かカラダか?
「でも実際にご飯食べないとお腹が空く」こう言う人もいると思います。空腹感とは何なのでしょうか?本来なら「血糖値が下がったから、何か食べないと」と言うカラダからの指示です。血糖値さえそれなりの数値ならば、空腹感は起こらないのが自然なコトです。
では「ご飯食べないとお腹が空く」人のカラダには何が起こっているのか?中毒症状です。糖質を摂ると血糖値が上がるのもそうですが、もう1つ大きな作用があります。脳内麻薬を出させる作用です。
この脳内麻薬の効果で、快楽や満足感、高揚感が得られるので欲しくなってしまいます。この麻薬を欲しているのを空腹感と勘違いしているのです。
糖質の中毒性
甘味はコカインよりも中毒(依存性)になりやすいという実験結果
【糖質と甘味は中毒になる】
ストレスが溜まると甘い物が欲しくなるのは、麻薬を欲しがっているのと同じ原理です。麻薬ですのでモチロンカラダに悪影響があります。
・ストレス管理を糖質に依存する、しかし効果が鈍くなるのでどんどん甘い物が欲しくなる
・脳神経伝達物質の発生量が低下し、集中力が落ちる
・感情のコントロールが難しくなる
まとめ
糖質は糖尿病や肥満への一歩ってだけじゃないです。精神病にも繋がりますし、死にかかわる病気の一歩目にもなります。ダイエット目的でこのページをご覧頂いた方は幸運です。ココで危機感を覚えて、普段の生活から糖質を減らす意識が無意識下でも付いたはずです。
血糖値のコントロールの為に、糖質の高い物・高GI食品は減らしていく様にしましょう。今は血糖値を上げ辛くする為のサプリメントもたくさん販売されています。
普段の食生活はご自身の力で抑えるとして、避けられない飲み会などは、そういう外部の力を借りるのも大切になってきます。