「腰痛になる理由は、支える筋肉が弱っているから」確かにその場合もありますが、残念ながらむしろ筋トレが邪魔して腰痛になっている人もいます。
あなたの腰痛予防には筋トレが必要なのか?必要なら何が良いのかをご紹介します。
まずここで指す慢性腰痛症は、腰部椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・骨折などの疾患を除いた腰痛に限定します。病院に行って「異常ないから、運動しましょう」など言われる腰痛についてです。
目次
慢性腰痛の原因って
原因不明の腰痛と言うのは、筋肉の疲労や異常までに達しない骨格の問題から来ます。
※ここで言う、異常にまで達しないのは側彎症などの疾患を省いたと言う意味
筋肉の疲労などは、「仕事をしているから仕方がない」とかではなく不要なエネルギーを使ったり、血流が悪いせいで疲労が処理できていないのが原因です。
整体院での骨格矯正では、この問題になる下位交差性症候群から見ています。
下位交差性症候群とは
引用元【身体を理解しよう】
下位交差性症候群を簡単に言うと、腰の周りの筋肉の周りのバランスが崩れている状態です。具体的には、腰を反らせ過ぎてしまう反り腰・腰が真っ直ぐ過ぎるフラットバックになった状態です。
反り腰による慢性腰痛
反り腰によって起こる腰痛は、【腰の横側がシンドくなる】【腰の真ん中がシンドくなる】【腰の付け根に「ズキッ」と刺す様な痛みが出る】などの形で現れます。
この反り腰は、大腰筋か脊柱起立筋が硬くなり過ぎると起こります。
フラットバックによる慢性腰痛
フラットバックによって起こる腰痛は、【突っ張る様な痛み】【カラダが硬い】【重だるい痛みが腰全体にある】などの形で現れます。
このフラットバックは、お尻の筋肉やハムストリングス(モモウラ)か腹筋が硬くなり過ぎると起こります。
これらの運動学を本気で学びたい方には、下の書籍がおすすめです。
反り腰・フラットバック共に、「特定の筋肉が硬くなり過ぎると起こる」と表現しました。細かく言えば、反対の作用をする筋肉が弱いのも原因です。
ただし整体院を営んでいて、硬くなり過ぎている人の方が圧倒的に多いです。
筋トレが腰痛に繋がる
ここで本題の「腰痛予防にしている筋トレは良いのか?」ですが、良い時と悪い時があるのが答えになります。正しくは、必要な筋トレをするなら良いけど、要らない筋トレをすると腰痛は悪化すると言うことです。
よく言われている腰痛予防に良いとされている筋トレで悪化するパターンは
フラットバックは腹筋すると悪化
フラットバックは、腹筋とお尻の筋肉が硬くなり過ぎると悪化します。だから腰痛予防に良いと聞いていても、腹筋をすると腰痛が悪化してしまいます。
反り腰は背筋・腰の筋肉を鍛えると悪化
反り腰は、大腰筋と背中の脊柱起立筋が硬くなり過ぎると悪化します。だから腰痛予防に良いと聞いていても、背中の筋肉を鍛えると腰痛が悪化してしまいます。
フラットバックはお尻の筋トレをすると悪化
フラットバックは、腹筋とお尻の筋肉が硬くなり過ぎると悪化します。だから腰痛予防に良いと聞いていても、お尻を鍛えると腰痛が悪化してしまいます。
反り腰はモモ上げをすると悪化
反り腰は、大腰筋と脊柱起立筋が硬くなり過ぎると悪化します。だから腰痛予防に良いと聞いていても、モモ上げをすると腰痛が悪化してしまいます。
腰痛予防には筋トレよりストレッチ?
腰の周りの筋肉のバランスが崩れたら起こる腰痛ですが、筋トレだけが悪化させる訳ではありません。むしろ筋トレを正しく行うのであれば、慢性腰痛の予防だけでなく生活の質もよくなります。
とは言え、後述の内容を読んでも素人判断はおすすめできません。筋トレよりも比較的リスクの少ないストレッチをおすすめします。特に股関節周りからくる人も多いので、股関節のストレッチを一通りすると良いです。
腰痛予防にはどの筋トレ?
今まで筋トレによって腰痛が悪化する事を紹介してきましたが、腰痛予防に筋トレを正しく行うのは1番良い形だと思います。あくまで筋肉のバランスを崩す様な筋トレをするのが悪いだけです。
あなたの姿勢は?
あなたに必要な筋トレと要らない筋トレの見つけ方の基本は姿勢にあります。スマホなどでご自身の立ち姿を横から撮影してみてください。
- お尻が垂れ下がっていて、腰がほとんど前に反っていない人はフラットバック
- お尻が持ち上がり、股関節の前側が曲がっている様に見えるなら反り腰
どちらか分からない人の場合は、姿勢が悪いのではなく疲労が溜まっている可能性がありますので上記のストレッチを参考にしてください。
フラットバックの腰痛予防
左右に捻りも入るので、カラダの左右差調整にも効果が期待できます。
※フラットバックを正す為とは言え、腰を反らし過ぎない様にしてください。
反り腰の腰痛予防
勢いで誤魔化さない様に、ゆっくり下半身を持ち上げる様にしてください。
筋トレは「腰痛予防の為に、鍛えたら良くなる」と言う考え方をしないでください。
あくまでバランスの話なので、鍛え過ぎると別の形で腰痛に繋がります。今回ご紹介している筋トレは、「筋肉を鍛えて強くする」ではなく「使い方が下手になっていた筋肉を呼び起こす」為の物として思って頂きたいです。
腰痛を根本改善するには?
腰痛予防の方法として筋トレとストレッチへのリンクをご紹介しましたが、慢性的な腰痛を根本から改善するには2つの重要なポイントがあります。
- 正しいカラダの動かし方を身につけて、腰に負担が掛からない体質になる
- 生活習慣の中で、腰痛の原因になる行動を減らす
この2点が守られない限りは、腰痛になるリスクがあります。できる所から改善していきましょう。
正しいカラダの動かし方を指導できる先生はかなり少ないので、頑張って探し出してみてください。整体院・トレーナー(選手に教えるレベル)の中にはいます。
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